コラム:特定技能1号と2号の違い?~業務内容~

特定技能1号と2号の業務内容の違い

つい先日の2026年8月20日より『2号特定技能外国人の業務内容に関する誓約書』という書類を申請時に提出するように変更となりました。

(出入国在留管理庁HP『2号特定技能外国人の業務内容について』)

その書類では、特定技能2号外国人が従事する業務内容や指導対象者を明記したりするのですが、そもそも会社側としてそこまで明確に在留資格によって業務内容を分けて採用ないしは雇用をしているのか?とふと疑問が湧きました。なので今回はそこにフォーカスして書いていきたいと思います。


基本方針から読み解く

『特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針』という令和7年3月11日に閣議決定されたものがあるのですが、ここで特定技能1号と2号の人材に関する基本的な事項としてこのように分類されています。

特定技能1号

1号特定技能外国人に対しては、相当程度の知識又は経験を必要とする技能が求められる。
これは、相当期間の実務経験等を要する技能であって、特段の育成・訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準のものをいう。
当該技能水準は、特定技能分野別運用方針において定める当該特定産業分野の業務区分に対応する特定技能評価試験又はそれと同水準と認められる試験等により確認する。

特定技能2号

2号特定技能外国人に対しては、熟練した技能が求められる。
これは、長年の実務経験等により身につけた熟達した技能をいい、現行の専門的・技術的分野の在留資格を有する外国人と同等又はそれ以上の高い専門性・技能を要する技能であって、例えば自らの判断により高度に専門的・技術的な業務を遂行できる、又は監督者として業務を統括しつつ、熟練した技能で業務を遂行できる水準のものをいう。
当該技能水準は、特定技能分野別運用方針において定める当該特定産業分野の業務区分に対応する特定技能評価試験等により確認する。

言語レベルに関しても違いがありますが、今回は一旦置いておいて業務内容や技能水準についてフォーカスします。

比べてみれば分かる通り、特定技能1号は相当程度の知識又は経験を必要とする技能であり、特定技能2号は長年の実務経験等により身につけた熟達した技能をいい、現行の専門的・技術的分野の在留資格を有する外国人と同等又はそれ以上の高い専門性・技能を要する技能とされています。
そしてまた特定技能2号には熟練した技能の例として、自らの判断により高度に専門的・技術的な業務を遂行することや監督者として業務を統括しつつ、熟練した技能で業務を遂行することが挙げられています。

つまり一人のワーカーとしてではなく、現場で指導・監督する側に立つのが特定技能2号の業務内容であると言えます。

もう少し具体的に言うと、例えばある製品の製造ラインが5名一組で10ラインあるとして、その製造ライン5名の中に1人リーダーがいるとします。さらに10ラインを管理している人が1名おり、全体で51名その製造ラインで働いているとします。
内訳だと全体の管理者1名、リーダーが各ラインに1名ずつで計10名、ワーカーが40名となります。
特定技能2号の業務内容を踏まえると、ワーカー的なポジションに置くことは適切なのか疑問が湧きます。


試験受験資格から読み解く

特定技能2号になるためには、特定技能分野別運用方針において定める当該特定産業分野の業務区分に対応する特定技能評価試験等に合格する必要があり、各分野ごとに受験資格が設けられています。その受験資格を見るとさらに業務内容を理解していただきやすいかと思います。一部分野をご紹介します。

宿泊分野

宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の業務に2年以上従事した実務経験を有する者

工業製品製造業分野

日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場における3年以上の実務経験を有する者

飲食料品製造業分野

複数の作業員を指導しながら業務に従事し、工程を管理する者としての実務経験を2年上有する者

農業分野

農業の現場における管理者としての2年以上の実務経験又は農業の現場における3年以上の実務経験を有する者

4つ例を挙げましたが、分野ごとに試験を受けるための実務経験要件が異なります。ただ、共通して言えるのは、数年単位で実務経験を有しており、それなりに経験者であるという事がわかります。もっとも、『ほんの数年では素人とあんま変わらないよ』という職人気質な意見もあるかも知れませんが、この要件を満たした上で試験に合格しなくてはなりませんので、相当以上の知識を有していると言えます。ちなみに2号試験は結構本格的に難しく、きちんと勉強しないと落ちます。


まとめ

今回は特定技能1号と2号の業務内容の違いというテーマで書いていきました。

特定技能2号はいちワーカーという立場でなく、品質や生産管理などの業務も併せて従事する管理者寄りのポジションであることが求められます。

技能実習生、特定技能1号、2号を一括りに考えてはいけません。それぞれ在留資格毎に想定されている業務がありますので、もしお心当たりのある会社さんは、一度整理した方が良いかも知れません。

ご不明点、ご相談などあればお気軽にお問い合せフォームよりご連絡ください。


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